ブレイクアウト失敗を狙う「ラインカウンター手法」【FX】
今回は、ブレイクアウト失敗を狙い撃ちする「ラインカウンター手法」について再現可能な手法として言語化出来たので共有していきたいと思います。
「ラインカウンター手法」というのは簡単に説明すると
①ラインを引く
②ライン際にチャートを引き付けて値動きを観察する
③条件を満たしたらエントリー
という至極単純なトレード手法ですが、体感としては勝率9割を超える極めて強力なトレード方法です。
以前RSIを用いた逆張り手法についての記事を書きました。
前回の手法は「マルチタイムフレーム分析が一切不要」というコンセプトでしたが今回は少しだけ長期足を見る必要があります。
とはいえ重要そうなラインを引くだけなので、人によってはもしかしたらこちらの方が単純で分かりやすいかもしれません。
何よりも
「重要な節目でのプライスアクションを見る」
というのはトレーダーとして非常に重要なスキルなので、この記事を読めば手法を覚えるのみならず様々な応用を出来る能力が身につくと思います。
この手法は逆張りになるわけですが、逆張りは含み損になる時間がほとんどなく、ダメなら損切りも早いんで次のトレードにあまり引きずることもありませんが、そもそもこのトレードにおける勝率は体感としては95%以上でほとんど損切りをした記憶がなく、
・チャートがもう伸びきってしまって今更トレンドフォローできない
・方向感のないレンジでトレンドがない
というような局面においてサクッと10pips~15pips程の値幅を取る方法として愛用しています。
正直FXなんて1日10pipsも取れればもう十分勝ち組トレーダーなわけで、この手法はそのご期待に添えるものになっていると思います。
ブレイクアウトは大抵失敗する
ラインをブレイクした瞬間にエントリーするブレイクアウト手法ですが、これは大抵失敗します。
ひどい時にはこんなことにもなります。
ラインブレイクのたびに飛びついていたら負けまくります。
私の体感としてはブレイクアウトの成功率は10回に1回もないくらいですね。
ラインを引いてブレイクアウトは初心者でも一番わかりやすいエントリー方法と言えますので、もしこれが成功する確率が高いのであればFXを始めた人は皆お金持ちになっているはずですし、
「ここのラインを突破したからエントリーだ!」
で安易にエントリーしたら即反転してしまって損切り・・・なんてことは誰しもが経験があることだと思います。
その現実から言ってもブレイクアウトがほぼ失敗することを裏付けていると言えますね。
もちろん、ブレイクアウトで伸びるときはとことん伸びます。
こういう時もあるにはあるのでポジションをホールドし続けて利益を伸ばすことが出来ればあわよくばチャラくらいには出来ると思いますが・・・・現実的には負け分をチャラにするのも難しいです。
なぜなら「ここでブレイクアウトで入れば大きく取れた」などと結果論で言っているに過ぎませんから、実際に激しく上下に動くチャートと増えたり減ったりする含み益の金額を見ながらポジションを保有し続けるのは不可能に近いです。
ちょっと戻されては「ここで反転してしまうかも・・・・」という恐怖が頭をよぎり、結局は途中でチキン利食いをして伸ばしきれずにトータルではマイナスのままというのが関の山でしょう。
大抵失敗するならその逆に張れば良い
こちらで紹介するラインカウンター逆張りはまさに
「ブレイクアウトは大抵失敗すること」
を逆手に取り、
ブレイクと逆方向にやれば大抵の場合成功するだろう
という単純な理屈が根本的な考えです。
もちろん、すべてのブレイクアウトの逆方向に張るという乱暴な手法ではなく「危険なブレイクアウト」をなるべく排除して成功率を高めるためのルールを設けてより洗練されたものに昇華させたのです。
実際、先ほどのブレイク失敗のチャートを改めて見てもらえばわかる通り
まあ全部ブレイクと逆方向に張っていればことごとく勝てているわけですね。
何よりも素晴らしいのはチャートを見てわかる通りブレイク失敗方向に伸びる時というのは一直線に伸びることが多く
「含み損を抱えることがほぼない」
ということに尽きます。
それでは、もう少し具体的に説明をしていきたいと思います。
カウンターを仕掛ける節目のラインを決める
まずこの手法においてはカウンターを仕掛ける節目のラインを決めることから始めます。
「ライン」というのは具体的には長期足で確認できる重要なラインのことです。
長期足で確認できるラインというのは、もしブレイクされるにしてもブレイク失敗するにしても、チャートがそのライン際に来た時には「何らかのプライスアクション」をすることが多いです。
素直にそのラインで反発することもあれば、何度もブレイクしようと試みてレンジになったり、複数回当たってから反発したり・・・
素直に1発でブレイクするということが稀で、それと同時に「ライン際で少しだけ反発する」という可能性は非常に高いのです。
その反発が大きなトレンド転換の起点になるかどうかはわかりませんが、少なくとも逆張りで10~15pips程をサクッと抜く程度なら十分です。
その高確率で反発するラインを見極めようというわけなんですね。
そして、これは実際にトレードしてみるとわかるのですが、逆張りというのは文字通りトレンドに逆らう行為なので、後ろ盾が何もないところで逆張りしてしまうとそれがいつ突破されるかわからない不安と常に戦うことになります。
なので、強い節目の防衛ラインは単にトレードの根拠としてだけでなく「背を預けても構わないと思える精神的支柱」としても機能してくれます。
それと同時に「ここを突破されたら負けを認めるしかない」という損切りラインの明確な節目にもなりますね。
では、そういった防衛ラインとなり得る節目にはどんなものがあるのかというと
①4時間足レベル以上のレジサポライン
②週単位、日単位の高値安値
③東京時間で作ったレンジ上限orレンジ下限
④キリ番(ドル円なら149.0などのレート)
あたりがカウンターを仕掛ける節目、ひいては損切りラインの根拠として役に立ちます。
これらが二つ以上重複するようなエリアなら、なおさらカウンターが成功する確率は上がります。
節目としての「強弱」の順番は、上から順に強いという風に認識してもらって構いません。つまり、①4時間足レベルで確認できるレジサポライン が一番強く、④キリ番 が一番弱いという具合ですね。
さらに具体的に言うと、
①4時間足レベル以上のレジサポライン
②週単位、日単位の高値安値
③東京時間で作ったレンジ上限or下限
はそれのみを根拠にエントリーしても良いですが、
④キリ番
に関してはそれだけでエントリーすることはあまりお勧めしません。
まあどちらにしても長期足チャートを見てマルチタイムフレーム分析のはしりのようなことをやる必要があるということですね。
とはいえ、基本的に明らかに目立つような高値・安値に水平線を引くだけの単純作業なのでマルチタイムフレーム分析が苦手という方もとっつきやすいと思います。
4時間足レベルで確認できるレジサポラインの引き方について
4時間足チャートでラインを引くとは言っても、実際には日足や週足といったレベルの強い節目を探すことになります。
4時間足チャートを見る理由はより細かいところを見ていく為であって、日足や週足チャートも一緒に見れるという方はその方が良いでしょう。
まずはMT4、MT5の「H4」をクリックして4時間足チャートを出してみましょう。
こちらはユーロドル(EUR/USD)の4時間足チャートです。
4時間足レベル以上のレジサポラインは本当は色々あるのですが、それを一気に説明しても複雑になってしまうので簡単なものに限ってお話ししますと、まずは
「チャートが何度も止められているライン」
に注目してみましょう。
具体的にはこのような感じでラインを引くことが出来ます。